ダントロレンは、ATPやADPと積み重なってRyR1に結合する
RY12ドメインがATP:ADP比のセンサーとして働く可能性がある(実証は今後)
Proteins & Nucleic Acids
- RyR1(リアノジン受容体 1)Ryanodine receptor 1
Ligands
- ADPAdenosine-5'-Diphosphate
- ダントロレン
U1CDantrolene
- 疑問・課題
- ダントロレンと悪性高熱症の誘発物質が、RyR1のどこにどう結合するかは不明だった。
- アプローチ
- ダントロレンや4CmCを結合したRyR1をクライオ電顕で解析し、機能も測った。
- 結果
- ダントロレンはRY12ドメインでATPまたはADPと積み重なって結合し、4CmCは4か所に結合した。
- わかったこと
- RY12ドメインは、ATP/ADP比や小分子を感知するセンサーとして働く可能性がある。
- 残された課題
- 4CmCの補助的な3つの結合部位に機能があるのかは、まだ分かっていない。
Highlights
ダントロレンはRY12ドメインのクランプ内で、W996がヒダントイン部分、W882がヌクレオチドのアデニンと積み重なる三元複合体として結合する。ヌクレオチドがないとダントロレンの結合もRY12の閉じも見えなかった。
“in which we can see no evidence of dantrolene binding or RY12 closure (Supplementary Fig. 3)”Results
ATP:ADP比が6:1の条件でも、RY12にはMg2+で架橋された2分子のADPが結合し、ATPは見えなかった。著者はRY12がATP:ADP比のセンサーとして働く可能性を挙げる。機能の実証は今後の課題とされている。
“This raises the intriguing possibility that the RY12 domain functions as a sensor for the ATP:ADP ratio in muscle”Results
MH誘発物質4CmCはコアソレノイド中心の隠れたポケットでQ4020と直接相互作用する。溶媒から入る経路がなく、リガンド結合にはドメインの構造変化が必要と考えられる。補助的な結合部位も3つ見つかった。
“The primary 4CmC molecule, bound to Q4020, is buried in a cryptic pocket without a direct access pathway from the solvent, implying that a conformational change in the CSol domain is required for ligand binding.”Results
Lab Notes
- 発現系
- ウサギ骨格筋から精製。W882A変異体はHEK293T細胞で発現。
- コンストラクト
- RyR1に過剰量のCaMとcalstabin2(Cs2)を加え、RyR1–Cs2–CaM複合体を形成。
- 精製
- CHAPS可溶化、HiTrap Q陰イオン交換、TSKgel G4SWXLのサイズ排除クロマトグラフィー。
- 結晶化/グリッド作製
- UltrAuFoil R0.6/1 金グリッド、リガンドを加えた試料3 µL、Vitrobot Mark IV 4°C・湿度100%、ブロット4.5〜5.5秒。
- データ収集・解析
- Titan Krios(K2/K3)、C4対称で対称展開後、RY12をマスクした局所精密化とサブ粒子の3D分類。
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