Issue No. 7 · Tuesday

2026.10.13

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  1. Pit2 (Ustilago maydis)Pit2から切り出されたペプチドが、カビのGPCRを活性化する

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  1. 構造図:Pit2(トウモロコシ黒穂病菌)

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    Pit2 (Ustilago maydis)

    Pit2から切り出されたペプチドが、カビのGPCRを活性化する

    Pit2の結晶構造で、リガンドのペプチドは二量体の芯に隠れていた

New Structure2026.10.131 Article

Pit2から切り出されたペプチドが、カビのGPCRを活性化する

Pit2の結晶構造で、リガンドのペプチドは二量体の芯に隠れていた

PaperA co-evolved peptide-GPCR system senses host entry to drive fungal infection

First authorGabriel Mendoza-Rojas (Heinrich-Heine University Düsseldorf, Germany)

CorrespondingFlorian Altegoer (Heinrich-Heine University Düsseldorf, Germany)

JournalNature Communications

Published2026.10.09

LicenseCC BY 4.0

構造図:Pit2(トウモロコシ黒穂病菌)
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Proteins & Nucleic Acids

  • GB1(融合タグ)Immunoglobulin G-binding protein G
  • Pit2(分泌エフェクター)Secreted effector PIT2
疑問・課題
菌類のGPCR(細胞外の信号を受け取る7回膜貫通型の受容体)は、リガンドも活性化の仕組みもよく分かっていない。
アプローチ
黒穂病菌のGpe1を酵母に発現させて活性化を測り、Pit2の結晶構造とAlphaFold3のモデルで結合を調べた。
結果
Pit2由来のWWFGFTGSLでGpe1が活性化した(EC50は80 nM)。このペプチドはPit2二量体の界面に埋まっていた。
わかったこと
Pit2はペプチドを二量体の中に隠し、宿主のプロテアーゼが切ると放出されてGpe1を活性化すると考えられる。
残された課題
Pit2から生じる2種類のペプチドが、感染でそれぞれどう寄与するかは今後の課題だ。

Highlights

Pit2は5本のβストランドと1本のαヘリックスからなる、絡み合った二量体だった。活性化ペプチドWWFGFTGSLは二量体の界面に埋まり、宿主のプロテアーゼで切られるまでGpe1を活性化できないと考えられる。

原文

“Pit2 is composed of five β-strands and one α-helix, forming a tightly intertwined homodimer.”Results

Gpe1とペプチドの複合体は実験構造ではなく、AlphaFold3のモデルだ。N末端のトリプトファンがTM1とECL2の空洞に入ると予測され、W37AとC178Aは受容体をほぼ無応答にし、菌の毒性も強く下げた。

原文

“strains containing C178A and W37A a strong attenuation in virulence”Results

Gpe1に似た担子菌の受容体群で、TM3のR133とTM6のN246・N247が保存されていた。これらはロドプシン型GPCRのイオンロックを思わせ、R133Aなどの変異で活性が消えた。ただし受容体の安定性の低下による可能性も著者は残している。

原文

“More disruptive substitutions, N246L + N247L and R133A, abolished detectable receptor activation.”Results

Lab Notes

発現系
大腸菌で発現(本文はSHuffle (DE3) とBL21 (DE3) の両方を記載)。
コンストラクト
シグナルペプチドを除いたPit2を、GB1タグ・6×His・TEV切断部位をもつpEM-GB1ベクターに組み込んだ。
精製
Ni-NTAのあとTEVで切断し、逆アフィニティとSuperdex S200 Increase 16/600のサイズ排除クロマトグラフィー。
結晶化/グリッド作製
ハンギングドロップ法、室温。20 mg/mLのGB1-Pit2を0.1 M Bicine pH 9、1.6 M硫酸アンモニウムで約2週間かけて結晶化。
データ収集・解析
ESRFで低温データを収集。XDS/XSCALEで処理し、既存の構造を探索モデルに分子置換(Phaser-MR)、Coot・Phenixで精密化。

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